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一歩一歩 ~司法試験合格後~

司法試験合格者が司法修習を経て一人前の弁護士を目指す,その過程を記していきます。会計士試験やTOEICなどにも挑戦したいと考えています。

あれから2年

司法試験の合格発表がありましたね。

司法試験合格1850人、合格率23%

なかなか厳しい人数だな,という感想です。企業に勤めていて,大企業でも企業内弁護士って少ないな,もっと必要なんじゃないかなという感覚なのですが,事務所勤務の方の感覚としてはいかがでしょう。これぐらいの合格者でちょうどいい,あるいはもっと少ないほうがいいといったところなのでしょうか。

試験ですからやむを得ないですが,今年も「あと数点」で悔しい思いをした方もたくさんおられるでしょう。受験者の立場からすると合格者数は切実な問題ですが,この傾向をみると,当面1500人合格を視野に入れて,参考答案の絞り込みが必要になるでしょうね。

1200番程度の答案が「下位合格答案」になるのでしょうか。これを最低ラインとしてしっかり分析する必要がありそうです。


今年は試験に関して腹立たしい事件もありましたね。

司法試験問題漏えい

けっしてあってはいけない事件。ニュースを観て目を疑いました。

過去,慶応ローの事件があったのが2007年。8年で2回目ですからね。作問者=所属ローの合格者輩出実績が自己の地位保持につながる教授,なのですから,構造上もやっぱり問題あると思います。

司法試験委員も所詮は人間。高い倫理観が保障されているわけでもないですから,今後も今の制度を維持するのであれば,所属先ロースクール側で,生徒とかかわりがある場面(教授室の入退管理に至るまで)について徹底した管理を行う必要があるのではないでしょうかね。

あと,今回の一件で『司法試験には,試験委員が作成した模範答案が存在する。』ということがはっきりとしました。
受験を控えていて,1年以上時間がある方は,それを意識して,出題趣旨,採点実感を読んだほうが良いでしょう。

論文試験にも正解,あるべき解答筋があるということです。

自由に考えてほしいと言われて,本当に自由に考えていてはいけません。採点上求められる考え方,道筋があります。過去問分析の際はその点を意識しましょう。上位答案はそういった点を掴むのに最適ですので,答案に表れていない思考過程を読み取りましょう。

次の試験に向けた戦いはもう始まっています。次も受けるのならば,気持ちを切り替えて徹底した対策を立てましょう。

辛いかもしれませんが,ここが頑張り所。応援しています。

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忙しくも充実

ずいぶんと期間が空いています。どんどん新しいことに取り組んでいて,分からないなりに工夫し充実した日々を送っています。

所属が金融機関とうこともあり,最近はマイナンバー対応について少し仕事をもらったりしています。関わってみると,法解釈として難しいということとは別に,複数考えられる手段のうちどれがリスク軽減につながるか,コスト削減につながるか,顧客の負担が小さいかといった,経営的な視点も必要とされていると実感します。

勤務開始半年,まだまだ分からないことばかりですが,充実した毎日です(^-^)

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2か月

更新しないまま,あっという間に2か月です。

 今いるところにも慣れてきて,少しずつですが,質問に絡めて提案をしてみたり,業務だけでなく自分の得意なところが生かせそうなものには積極的に参加させてもらったりしています。
資格についても,ようやく一段落。次の試験もありますが,あとは内部管理責任に関するものなので,とくに焦ることはなく,スケジュールを立てて着実に進めそうです。

 さて,私はいわゆる「インハウス」なのですが,インハウスもその会社によって,それからその会社との契約によって活動領域は様々です。
 私はというと,とにかく「なんでもやる」という一言に尽きます。もちろん,現時点でやれることに限りがありますから,言葉通り何でもやれているかというとそうではありませんが…。

 なんでもやる,というのは,例えば日常業務。他の社員さん,総合職と同様の業務をこなします。この点は新入社員ですから,雑務といわれることも当然に行います。
 それから,顧客対応。これは,法律問題が絡むような質問が電話,メールなどで寄せられ,それに対する回答が寝られていない場合,相談を受けてその場で(ざっくりとした文面も)考え回答します。質問に対しては答えなくてはいけないし,冗長でもいけない。他方で当然にいい加減ではいけない。業務中に質問が飛んでくるので,状況をつかんでパッと答えるのはまだなかなか難しいです。
 その他,対内的・対外的に用いる各種資料の作成。法規制の説明や,営業状況に関するデータの軽い分析等です。これを業務時間後に少しずつ行って,帰宅するというのがルーティーンです。

 同じ業種でも,会社によって,所属部署によっては弁護士の仕事の内容も様々でしょう。インハウスを検討される方は,自分がそこでどのようなことをやりたいのか,とともに,他の新入社員と同じようにやるべきことを抜かりなくこなすことができるか,しっかり考えて選択されることをお勧めします。一般の事業会社の中でも特別扱いされたいという思いがある場合,この点は難しいのではないかなと思います。私の場合,いろいろな業務の経験の中で知らないことを吸収しながら自分にしかできない仕事を見つけ,あるいは作り上げたいという考えだったため,今の多様な業務は充実しています。

さて,今日もこれから少し勉強して就寝します。日々勉強!

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1か月

勤務開始後1か月が経ちました。

会社では法律関係の問題だけでなく,本当にさまざまな仕事をさせてもらっています(法律分野はごくごく僅かです)。
やはり勤務経験がないので,分からないことだらけの1か月でした。
一応,新入社員ですので,雑務ももちろん行います。そこらへん気付かないこともあり,教えられることも多いですね。

手探りの毎日ですが,とても充実しています。徐々に業種特有の知識も深めつつ,自分の職域も広げていきたいと思っています。

さて,インハウスが活動するうえで,事業によっては,仕事をするうえで一定の資格を取らなくてはならないことがあります。
私のように証券分野では,外務員資格の取得が求められます。
私もこの1か月で,金商法分野の勉強に合わせて1種外務員,金融先物外務員資格を取得しました。
基本的には何度も何度もテキストや問題を回せば取得できる試験ですが,働きながらとなると,その時間を捻出することはとても難しいです。移動時間や帰宅後寝る前の数時間に集中して勉強することになります。

私のような分野だけでなく,法律実務家になると勉強時間捻出の問題はとても深刻であるとともに,この時間をいかに取れるかが今後の活動の幅に大きく影響するのだろうと思います。

日々,日本中の法曹が今この時も自己研鑽を積んでいます。私も負けてられませんね。
今日も勉強です。

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勤務開始

年が明け,ついに仕事が始まりました。

就職先事業の経験がないため,しばらくはこれまでの勉強と離れた内容の仕事をします。
内容はちょっと控えます。
面接時に僕のほうからこれまでと違う経験をしたいこと,多くの部を回ってから的確な部に配属してほしいことを要望していたこともあり,手探りながらもやりがいを感じています。

今の部にいる間に,3つくらいの資格を取得することになっています。これがないと次の仕事ができないのです。
というわけで,今は通勤時や帰宅後にテキストを読んだりしています。
幸い,だいたい夜8時には帰宅できているので,なんとかなるかなと感じています。職場環境もとても良いです!


修習生の方は,いよいよ実務修習が始まりましたね。
何事も積極的に吸収することはもちろん大事です。それと同時に,自分の体と相談して,無理をしないでほしいです。
司法試験の合格発表から,非常にめまぐるしく毎日が流れていると思います。僕は想定外の地に配属され,引っ越しの荷解きがようやく終わったと思えば課題,起案,課題,それもやらせっぱなしで自分の成長の実感なく疲労ばかりが溜まる毎日でした。修習への向き合い方が分かって楽しくなってきたのは第2クールくらいからだったと思います。

68期からは前期修習が入ってより忙しくなっていると思います。
まずは配属先に迷惑をかけない態度を心がけること,それから,提出しろと言われたものは期限までに提出することができれば1月は御の字なのではないでしょうか…甘いですかね(笑)


司法試験受験生は,さすがにそろそろ勉強に専念する時期なのかなと思います。今年からは択一科目が変更され科目が減ったようですし,確実に択一のハードルは上がります。当然に細かい知識問題も入ってくるでしょうし,頻出の問題の間違いは足きりに直結します。
以前も書いたかもしれませんが,過去問をしっかり勉強するようにしましょう。出題される分野の出現頻度は変わらないはずです。良く出る分野は論文対策のように体系的にどう聞かれても正答できるように,あまり出ない分野は,これまで問われた条文とその周辺を確認する,というように,メリハリをつけて無駄のない勉強をしましょう。


それでは,今月も頑張っていきましょう。

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